今年の夏、ちょっと奇妙な出来事があったから聞いてくれ。
今年が終わる前に書いておきたい
以下、2chの反応
はよ
まず俺はホモだ、25歳173cm 彼氏もいるが付き合って長いのでセックスはしていない
というわけで、オナニーで足りない時はハッテン場に行く
金がもったいないし遊ぶだけならわりと誰でもいいので 野外のハッテン公園を利用する ここなら無料でサクッと遊べるからだ
それは8月、暑くなってきたなという頃だった その頃は結構ムラムラしていたので 毎週末のようにハッテン公園に行っていた
ハッテン公園には大抵、ホモが利用するネットの掲示板がある 「今日????時に行きます」などと 一緒に簡単なプロフィールも書いてたりする
まぁそれを見て行くのを決めたり、待ち合わせたりするわけだ
俺はほとんど書き込むことはないものの、毎日のように掲示板は見ていた なんとなく暇つぶしも兼ねて毎日見てしまうのだ
その日もいくつか書き込みがあるのを確認して 夜中の1時に家を出て自転車を漕いだ 格好は半袖+半パン 暑いのと、念のため脱ぎやすいように
公園につくと思ったよりは人が少ないように感じた
公園は広いので、その中でもハッテンポイントみたいなのがいくつかある 薄暗いところ・トイレ付近・何かの建物の裏側……といった感じ
そのポイントをざっと見て回ると 二人組で喋ってる男 あとは一人でウロウロしてる奴が6~7人ぐらい確認できた
暗いのでよく分からんが、まぁそんなもん
歩いている間に、どうやら一人の男に目をつけられた
暗くてハッキリとは見えないが、体型はガッチリ系 年齢は30代中盤くらいで身長は165くらい ボーダー柄のポロシャツみたいなのを着ていた
パンツ脱いだ
歩き回ってる俺の後ろをずーっと付いてくるボーダー君
はじめに見たときは気付かなかったがそれなりにタイプだ
別に俺は相手しても良かったんだが、まだ来たところだし もう少しどんな人がいるか見たかったから とりあえず逃げるように早足で歩いた
しかしよほど気に入られたのか諦めずにひたすら付いてくるボーダー君
さっきまでは相手をしても良いと思っていたが なんだかここまで逃げているのに付いて来られると 俺はすごく嫌がっているんじゃないかと自分で錯覚してくる
やがて、いつの間にか「あんな奴の相手したくねー!」という気持ちになっていた 参ったなーと思いながら逃げる俺 しかしボーダー君は諦めない
なので、速度を上げてさらに逃げて ちょっと怖くもなってきたので俺は公園内に停めていた自転車に乗って 一旦退散することにした
大きい公園なのでハッテン場としてはほとんど利用されていないエリアもある
俺はそのエリアで自転車から降りてタバコを吸うことにした 夜中の2時過ぎ、ハッテンポイントのないエリアなのでさすがに人はいなかった
無駄に体力を使ったために汗ばんだ身体を冷ますように俺は風を浴びていた
夏とはいっても真夜中、草木生い茂る公園でボーッとしていると 薄着の俺にはそこそこ涼しくて居心地がいい 蚊が多くてウザいけど
俺はタバコを吸いながら例の掲示板を見ることにした そしたらある書き込みが目に付いた
【さっき追いかけてくれたボーダーの人、逃げたみたいになってすみません
タイプだったから人少ないところまで誘導するつもりでした 今××辺りのトイレにいるので来てくれませんか?】
という書き込みだった
俺はなんとなく嫌な感じがした これ、俺のなりすましじゃないよな……?
時間を見るとたった今書き込まれていた
さっきまでボーダー君に追いかけられたのは事実なんだけど まぁ俺以外の人も追いかけてるだろうし 俺はそのトイレとやらにはいないので、別人だよな、と
しかしもし、なりすましだったとしたら 俺がボーダー君に追いかけられているのを見ていた誰かが いたずらで書き込んでいることになる
恐らくボーダー君がこの書き込みを見てそのトイレ付近に行くのを またどこかから見てほくそ笑むのが楽しいのだろう 性格の悪い奴だ
俺は逃げたとは言えボーダー君になんの恨みもないので なんとなくボーダー君が可哀想になってきた
あと俺の書き込みだと思ってトイレに行って俺がいなかったら たぶん俺が恨まれるよなぁ……と思ったから、それは避けたい
そこで、普段は掲示板に書き込まない俺だが 【なりすましの書き込みが増えてるみたいだから注意】 とだけ書き込むことにした
これなら、俺の勘違いでなりすましじゃなくても角が立たないし なりすましだったとしてもボーダー君が 「いたずらだったか」と思ってくれて 俺が恨まれることはないだろうと思った
しばらくしてタバコも吸い終わったのでまたハッテンエリアの方へ戻ることにした 自転車を停めて、ブラブラと歩く
少し減ったように見えるがそれでもまばらに人がいた これぐらいの方がハッテンもしやすいな
などと思っていると、後ろに人の気配がした 何気なく振り返るとすぐ後ろにボーダー君がいた
こええよ
わくわく
油断していたのと距離がなかなか近かったので「うおっ」と小さく声が出てしまった
公園も街灯があるので真っ暗というわけではないのだが その街灯でできた木の影に彼は立っていた
暗くてよく見えないがあの服の柄は間違いなくボーダー君だ
しかし、ザッと見た公園内にはこれといってタイプの人もいなかったので 彼がまだ望むのならもうボーダー君と遊ぼうかなと思っていた さっきタバコを吸いながら丁度そんなことを考えていたのだ
俺は歩いてトイレの方まで歩いてみた
するとボーダー君も追いかけてくる
そういうことなら、と俺はトイレに入り小便器で用を足す振りをした
するとあっちからモーションをかけてきたので 軽く遊ぶことになった この辺は官能小説になりかねないので割愛するw
割愛するのかよwwwwww
お互いがイったあと、ボーダー君が「さっき書き込みした?」と聞いてきた
俺はチンコをトイレットペーパーで拭くのに夢中だったので よく考えずに「あー、書き込んだ」と答えた
それから特に話をすることもなくそれぞれ服を整えて 俺たちは適当に軽く頭を下げたりなんかしながら別々の方へ帰った
ハッテン場なんてこんなものである
俺は気持ち良かったなぁと思いながら自転車まで歩いてふと気付いた
さっきの「書き込みした?」っていうのは 俺のなりすましであろうあの書き込みのことを指していたのでは?ということに
そうなると話は変わってくるぞ、と思ったのだが もう過ぎたことだしなー、と自転車を漕いだ
なんだかんだでバタバタとしていて、次の週末は公園には行けなかった
そのせいとオナニーをしていなかったムラムラもあったので 翌週の水曜日の夜中に少しだけ公園に顔を出すことにした
ま、誰かいるだろうと
時間は夜12時ぐらいだったかな 明日も仕事があるしサクッと終わらせて帰ろうと思っていた
公園に着くと思った以上に人がいなかった
もう少しいるかと思ったが時間が早かったのかもしれない 俺はブラッと歩いたがホームレスのようなジジイが歩いているだけだった
と、その時
目を凝らすと少し向こうに歩いている人影があった
「(お、人がいる)」
俺はどんな奴だろう?と胸を躍らせてそっちへ向かった
一瞬見失ったが足音がしたのでそっちを見に行った
するとそこにボーダー君が立っていた
その日はボーダーではなかったが
目が合ったのが合図のように ボーダー君はすぐに俺の方へ向かってきて股間に手を伸ばした
俺は正直、前回もヤったしなぁと気は進まなかったが 人もいないし早く帰りたいので、誘いに乗ることにした
詳しい流れはまた割愛する
思惑通りにサクッと終わり、俺はとっとと帰ろうとした
するとボーダー君が「また会ったね」と喋りかけてきたので 「本当だねー」とパンツを上げながら適当に答えた
「じゃ」とお別れしようと思ったら なぜか「ちょっと話さない?」と言ってきた
俺は「いやぁ明日早いしなぁ」と歯切れ悪く返事したが 「コーヒー奢るから」という今時小学生でも釣られないセリフによって 少しだけベンチで話すことになった
正直そこまで引き留めてくれるボーダー君に悪い気がしなかったのだ
真夜中とはいえそれなりに暑い公園で、蚊を払いのけながら俺はボーダー君と話した
ハッテン場でこんな風に話すことはあまりしないが実は嫌いではない
それにボーダー君は話してみると楽しかった 恋愛話、ハッテン場情報などが主な話題だった
そんな話の途中で前回会った時の話題になった
俺は思い出して 「そういえば書き込みしたとか言ったけど トイレに来てくれってやつじゃなくて、なりすましに注意ってやつを書いたんだ」 というようなことを言った
するとボーダー君は 「あー、そうなんだー」と興味なさそうに言った
俺は本当に分かってるのか?と思ったのと その出来事を誰かに話したかったので あの日のことを事細かにボーダー君に話した
ボーダー君はどこか聞き上手でついつい喋ってしまいたくなる
なんだかんだで夜中の3時ぐらいを回ってしまい いよいよ明日に差し支えると思った俺はタバコの火を消して ボーダー君に「マジで帰るわ」と告げた
彼も「そうだねー」といった感じだったが 一瞬の沈黙の後「連絡先交換できる?」と聞いてきた
俺は不意を突かれビックリした 長々と話してよほど気に入られたのか?
別にボーダー君が嫌だというわけでは決してなかったが こういう場所で出会った人間と必要以上に付き合うのは嫌だったので 「ゴメン、それはやめとく」と断った
しかしボーダー君は引き下がらずに「なんで~?俺のことすきでしょ~?」と 冗談っぽく、でもなにか確信があるように聞いてきた
俺はコイツちょっとウザいかもと思って 「そういうのはしないから」と突き放してみた
怒らせたかな?と思ったが ボーダー君は「え~」と軽い様子で諦めてくれたようだった
俺達はまた会ったらよろしくと社交辞令を言い合って別れた
「(あー腹減ったから牛丼食べて帰ろー)」
ということで某牛丼チェーン店に入っていつものを注文 何気なくスマホで2ちゃんねるなどを見ていたら すぐに牛丼が来て、スマホを眺めながら食べていた
そういや今日掲示板見てなかったな と思って、俺は例のハッテン公園の掲示板を見た
すると、ある書き込みに目が止まった それは俺が公園に着いたさっき、夜12時過ぎに投稿されていた
【今公園に着きました 白Tシャツに黒いハーフパンツ タイプ以外の人は断ります】
書き込まれていた服装はまさに俺だった
俺は箸が止まった
なんだよこれ?俺は混乱した
なんでまたなりすまされてるんだ?
しかも今回は公園に来た直後
掲示板は普段そんなに書き込みがあるわけではなく 誰も彼もが頻繁になりすましをされているとは思えなかった
なぜ俺が二度も連続でなりすましをされる?
どこで誰が見ていたんだ?
とにかく奇妙だった 気持ち悪かった
俺はしばらく公園には行きたくなかった
しかしあれは何かの間違いというか 偶然、本当にたまたま二回連続でいたずら被害にあっただけじゃないか?とも思っていた
もしかしたら掲示板の書き込みで他にもいたずらのものがあるかもしれない 俺はその一部に過ぎないんじゃないかと
9月の土曜日
夜12時でも蒸し暑いそんな夜 確かめたかった俺は公園に行くことにした
ふとした時にあのなりすましが気になってしまう それをやめたかった
俺はなんとなく嫌な空気だなと思いながら自転車を漕いだ
それだけで汗が出てきて、グレーのTシャツを着てきたこと後悔したり 「(今日も変な書き込みされたらどうしよう)」 そんなことを思ったりしていた
自転車を止め、恐る恐る、警戒するように公園を歩いた
どこかで誰かが見ているかもしれない 公園はいつもより鬱蒼としているように感じた
俺はあえて人の目につきやすい公園中央の ちょっとした広場のようなスペースにあるベンチに座り ごく自然な素振りでタバコを吸い始め しばらくしてから、スマホであの掲示板を見た
【今公園に着きました グレーのTシャツです】【今広場のベンチ右端に座っています 】
その書き込みで俺はドッと汗が噴き出した
これは俺だ
間違いなく俺のことだ
俺のことを誰かが見て書き込んでいる どこだ?誰だ?なんなんだ?
とてつもない恐怖に襲われていたが どこかで俺を見ているそいつに悟られたくなくて 俺は冷静を装っていた しかし頭はパニック
どうすればいい?反応した方がいいのか?いやしかし…… 様々なことを考えていたが 俺はとにかく怖かった すぐに逃げ出したかった
しかし体は硬直していた、怖くて動けなかった
タバコが指から落ちかけて俺は我に帰った
その瞬間、俺の隣に誰かが座った
俺は心臓が止まるかと思った いやたぶん少し止まったと思う
驚いた俺の目に映ったのはボーダー君だった「また会ったね~」と呑気に笑っていた
俺は心臓をバクバクさせながら「ああ、そうだね」と相槌を打った「今日は暑いね」とかどうでもいいことを言うボーダー君には悪いがとてもじゃないけど俺は誰かと話す気分ではなかった
こわい(゚∀゚)新宿公園か
ワクテカ
ボーダー君はブラフ、いっちが乖離性同一性障害だったにかける
そしてボーダー君はボソッと「いつぶりだっけ……帰りに牛丼食べてたよねぇ、あれ以来か」と言った
俺はさっきまでの恐怖とはまた別の違和感を味わっていた そして恐る恐る聞いた
「……牛丼食べてたの、なんで知っているの?」
ホラーじゃねーか
何故か知らんが寄生獣的な絵面で再生されてるスレ
×1.2 ボーダーがストーカー気質
×1.5 いっちが発展場のアイドル
×2.8 発信器しかけられ
×5.5 複数犯
×15.5 気のせい
ボーダー君は「帰りに見かけたから~」と返事をした 俺は感情を悟られないように「そうなんだ」とだけ答えた
確かに牛丼店は公園からさほど遠くない
しかし今まで帰りは別々の方向に帰っていたじゃないか こいつも自転車で来ていると言っていたが 自転車の置き場所が違うだけで方向は同じなのか? そもそもそんな都合よく俺を見つけることができるのか?
俺はなりすましの書き込みと ボーダー君の発言、いや存在そのもので とにかく居心地が悪かった
そして俺は心に決めた
もうしばらくはこの公園には来ないと
俺は立ち上がって 「帰るわ」と歩き出した するとボーダー君が 「え?もう?」と言った
「うん」と素っ気なく答える俺に ボーダー君は「前も言ったけど連絡先交換できない?」と聞いてきた
俺はこんな公園を一刻も早く離れたかったし この公園とセットになっているボーダー君という存在も疎ましく思っていたので 「できないって、前も言ったよね」と冷たく伝えた
ボーダー君は「そうだよね……」と寂しそうにしていた
しかしそんなこと俺には関係ない 「じゃあね」と足早に公園を横切り、自転車に乗って帰路を辿った
帰り道で一度止まって俺は掲示板を見た
書き込みは増えていない
よかった、一安心した
それだけで俺はこれまでの奇妙な出来事から解放されたような気がしていた
それと同時に、頭のどこかで あのなりすましはボーダー君の仕業だったんじゃないかと思っていた
今までの経緯、タイミング、色んなことを考えると 以前からそんな気がしていた
でもそれは俺の被害妄想だと思い込んでいた しかし今日の牛丼店についての発言でその考えは強くなっていた
「(ボーダー君は俺の半ストーカーのようになっていたんじゃないか?)」
俺はそう思ったと同時に
とてつもなく恐ろしい状況になっているんじゃないかと背筋が凍った
今、後ろから付いて来てないよな……?
ストーカーという単語が頭の中に出てきて はじめて俺は自分が大変なことに巻き込まれているかもしれないと思った
今まで後ろなんて一切気にせずに帰っていたが もし既にストーカーされていたら? いやそんなことあるはずがない 俺がまさか、そんな
俺は真夜中の住宅街で 静かに後ろを振り返った
そこにボーダー君の姿は当然だが無かった
「(そうだよなぁ……)」
安心したような、ただ何も解決していないような モヤモヤとした気持ちで俺は家へと戻った
家に着いてからもまだ体は緊張していて 突然インターホンが鳴ったらどうしようとか いわゆるストーカー被害みたいなものを想像して勝手に慄いたりしていた
しかし、それが現実に起こることはなかった
そして三ヶ月ほど経つが、これと言って何も起きていない
しばらくは「もしストーカーがいたら」という想像を不意にしてしまって 仕事帰りに夜道を歩きながらふと後ろが気になったり ゴミを捨てる時になんとなく中身を気にしたりしていたが 今はそれももうほとんどなくなった
実際のところ、俺になりすましていたのは誰だったのだろうか やっぱりボーダー君だったのか それともまったく別の誰かなのか
どっちにしても怖いが、あまり気にしないようにしている
あの奇妙な出来事があったこと 季節的にもどんどん寒くなってきたこと そんなこんなで野外公園でハッテンする気にならないので あれから公園に行くこともなくなった
きっとそんなところだ
なりすましをされて恐れる様子はとても可愛かった 出会った時からずっとずっと夢中で 最近は公園に行ってくれないので寂しい思いをしている
こうして以前のようになりすますことで
寂しさが紛れると思ってこんなスレを立ててしまった
本当に好きで我慢できない
公園に来てくれたらまた求め合えるのに 最近はただずっと眺めることしかできなかった
こわっ!
えっ?
なるほど落ちは60点ぐらいやな
面白かった、乙!
もっと色んな表情が見たい
もっとお互いのことを知りたい
そんなことばかり、あの夏からずっと考えている
そして決めたことがある
それを実行に移す前にこれまでの二人の軌跡と気持ちを残したかった
ボーダー君ではなく、本当の名前で呼んでもらえたらいいなと思う
他の誰でもない、この心と体を知ってもらえたらいいなと思う
もうなりすましはしない その代わりに違う形になりたい これからそれを試してみるつもりだ
おしまいです
ありがとう
それでは
ボーダーくんの書き込みだったんか!こわ
こわいな~
こええよ!こんな時間にやめて
予想外だ!
ボーダー君は今後どう動くんだよ
こんなに思ってもらえるなんて幸せ者だな彼は