多重人格 解離性同一性障害(DID)の弟君と家族の話
私の弟君は38才の多重人格者
発覚から約30年
テレビやドラマで殺人鬼や犯罪者として登場する多重人格者のリアルを横で見続けて来ました
この度、弟君の結婚を期に何かしら残したいと思いましたので多重人格者とその家族の数奇なお話にわかり辛いかと思いますがお付き合い下さい。
弟君の多重人格発覚は私が7才の頃まで遡ります。
話していると時折、弟君の眼球が痙攣し突然黙ります 話している会話の途中でも 眼球が小刻みに痙攣 その間は言葉が止まり 痙攣が終わると続きから話しはじめます。
それを気持ち悪く思った私が母にその事を報告し、母が「何をしているの?」と聞いた時に弟君が 「お話しているの」と答えた時から始まります。
現在38歳で発覚から30年って事は8歳 その時の姉が7歳?
>>4
「約30年」
「約」ね おかしい、変だな?と思い初めてたのは ずっと前ですよ
私が7才だから
弟君が4才になるかならないかぐらい
これが仙水誕生秘話か
母:「誰とお話しているの?」
弟君:「ナナミちゃんとお話してるの」
母はギョッとした様子で目を丸くし、言葉に詰まっていましたが 私はナナミちゃんはきっと空想上のお友達か何かなんだろうと思っていました。 今思えばこのナナミちゃんが最初の人格だったのかもしれません
人が多い所や賑やかな所 華やかだったり、うるさかったりするとナナミちゃんは現れます
きっと大人しい弟君はそういった雰囲気が苦手なのでしょう 目が痙攣したと思うと 今まで「僕ね」と言っていた弟君が 「あたしね」と一人称が変わるので分かりやすいです
ナナミちゃんは明るくて社交的 誰にでも「あたしね」と話しかけ 面白おかしく水を得た魚のように会話が出来 人を楽しませます。
最初は見た目が男の子なのに「あたし、あたし」と言うので 「????」となっていますが 彼?彼女?と話すと数分でみんなを笑顔にしてしまう雰囲気がありました テレビ番組で女性アイドルが出てくれば おもちゃのマイクでそっくりな振り付けを見せてくれたりもしました。
親は精神科へ弟君を連れていきますが その時は異常なし、本人の個性と診断されます。 弟君とナナミちゃんが記憶を共有出来ること 瞬時に何度でも入れ代わり まるで使い分けしているかのような姿は ナナミちゃんは人格ではなく 苦手な事を本人がそう演じる事でこなしていると判断されました。
今まで「あのね、僕ね」と話していた弟君が「あたしね」と話しだしても それは個性であると…
母は安堵していましたが 父親はナナミちゃんをケダモノを見るような目でみつめ 忌み嫌っていましたし ナナミちゃんを見る度に「気持ち悪い」とつぶやいていました
それ以来、父親が空手を習わせはじめます
健全な肉体には健全な精神
父親の考えから始まった空手の習い事 これが弟君の中で第三の人格 ずる賢くて、狡猾で冷たい 私の大嫌いな人格 レンを生み出してしまうきっかけとなってしまいます。
空手へ通い出しても
行くのを「いやだ、いやだ」と泣いて嫌がります 母に手を引っ張って連れていかれ 日曜も、ぐするのを無理矢理、お父さんが車に乗せて連れて行きました
すると、ある時から
嫌がる事も泣くこともしなくなり 空手の時間が迫ると、弟君は無表情になりました
両親はやっと慣れてくれたのかと胸を撫で下ろしていましたが 私にはおぼろげに分かっていました
その時には弟君の中には
守護人格「レン」が生まれていました
大人しい弟君が、空手に行くとなるとレンに変わり ものすごく嫌な子になってしまいます
狡猾で姑息なレンは 先生の前では言うことを聞き 見ていない所では自分より力の無い子に容赦なく一方的に襲い掛かり 自分より力が強く、身体の大きな子にはペコペコしてばかり 先生が見ていないとすぐにサボり 数をごまかし、平気で嘘を付きます。
2階の部屋で遊んでいて言い合いになり 弟を突き飛ばした時にレンへと入れ代わり ごめんなさいをしてきたので、納得した私が階段を下りはじめるのをじっと待って おもいっきり蹴られ1階へと突き落とされ 手首を捻り、前歯が折れました
階段の下で悶絶する私を 上が見下ろすレンの恐ろしい目と 片方だけ吊り上げて笑う姿は 忘れる事はありません…
眼球が揺れるのはてんかん発作じゃね?
>>13
脳内で交信?会話?中は 眼球が小刻みに揺れます 見たこともない動きですので 初めて見た人は驚くと思いますよ
わかりにくいかもしれませんが 弟君の中はマンションのようになっています。
弟君とナナミちゃんは例えるなら相部屋 ルームシェアをしている状態で 必要な方が玄関で対応 もう片方はリビングで玄関の様子を見る事も 途中で会話に入る事も可能です。
隣の部屋に住むレンは個室
それもマジックミラー越しに 弟君とナナミちゃんの様子を知る事も出来、声も聞こえますが 弟君とナナミちゃんからは伺い知る事が出来ません。
つまり、レン状態はナナミちゃんとは違い レンでいた時の記憶を弟君は 無いまたは、ほぼ無い状態
ナナミちゃんと違い 本人である弟君ですらレンへ意思疎通所か 存在すら認識出来ていない事に 私も子供ながらにゾッとしました。
私が階段から突き落とされ、怪我をした事で レンの存在を両親も知り 激怒したお父さんが弟君を叱り付けますが 弟君には記憶が無く 当時、多重人格の知識も無いお父さんは弟君を叩いてしまいました。
弟君の口から泣きじゃくりながら
「あたしも弟君も何もしていない」と
ナナミちゃんに入れ代わり ますますお父さんを怒らせ 見たことが無い形相で弟君を投げ飛ばし 蹴ろうとするお父さんを 弟を上から母が覆いかぶさって 「私が悪いから、私のせいでこうなったから止めてあげて」守っていました。
以後 随分と長い間 弟君は父親が視界に入ると レンに入れ代わってしまい 一切、話をしなくなってしまいました。
新しいラノベかな?
ナナミが出てきたのも父ちゃんが原因なのか?
それから何軒も何軒もクリニックや精神科などを 母と弟君は何軒も何軒も巡り続け 1日に3軒まわった事もありました
家から2時間ほどかかる大病院で初めて 弟君は 解離性同一性障害(DID)であると診断されます。
お母さんの話をよく聞い下さった 担当医さんがわざと弟君を罵倒しひっぱたいて 守護人格のレンを呼び出し あばれるレンを看護師さん数人で押さえ付けて 冷静にさせてから質問するとこで やっと記憶にほぼ無く、意思疎通の出来ない人格と接触する事が出来て 解離性同一性障害と確認出来たそうです。
その時の事を後々に母は 「ケモノか、何かに憑依されたみたいだった」 「我が子ながら恐ろしいかったけど 病名が付いて不思議と安心した」と言っていました。
ただ本人(当時小学校4年生)には 多重人格者とは言わず 記憶が途切れたりするのも 発達に問題がある 発達の障害のようなものと説明していたようです。
その担当医が言うには
ものすごく嫌な事、事故や事件によって 多重人格者になってしまう人もいるが たまたま持って生まれた素質による所が多いこと
実際に私から弟君の日常生活を知る名目で病院に呼ばれ 看護師さんやお医者さんから 私や弟君が 性的虐待を受けていないか?受けている様子は無いか?などを 優しく遠回しに何度も質問されたのを覚えています。
もちろん私はありませんでしたし 弟君にもない 弟君の多重人格は本当に 持って生まれて来た個性なのかもしれないと思いはじめました。
病名が付いた事で この時から解離性同一性障害と 弟君の戦いが始まりました
本人は発達の障害だと思っていますが ナナミちゃんの存在が早くから 自分は普通ではないのだと 認識はしていたようです
治療はまず 落ち着かせる事でした
怒ったり、興奮したり、イライラしないよう 飲み薬で心を落ち着かせ ゆとりを持たせ、刺激の有るようなゲームや映画は禁止ではなく 遠退くように他のおもろい事 小説やボードゲーム パズルやクロスワードなどにすり替えていくようにしていました
日々、経過を観察し 3週間に一度、病院へ行き 担当医と話す
基本的にはこの繰り返しです
1年ぐらい通ったでしょうか ひょっとしたら長く感じただけかもしれませんがそのあたりは曖昧です
ある日、母が私に 「ナナミちゃんを今度、統合する事になった」と話してきました
脳内で会話が出来て、記憶も共有化されている人格なら 割と簡単に統合する事が出来る ような事を言っていたと思います。
私はナナミちゃんよりはレンを消して欲しかったのですが 取り分け父親がナナミちゃんを気持ち悪るがるのと ナナミちゃんをきっかけに レンの統合も進むのではないかと淡い期待もありましたので 個人的にナナミちゃんは妹のような気がしていたので 淋しさも、もちろんありましたので大きく賛成はしませんでしたが 個人的な思いはこの際おいておいて流れに任せていました。
結果的に統合は大失敗
統合される危険を感じたナナミちゃんと弟君は 守護人格のレンへと切り替わり 病院内で大暴れ
母に何故そんな事をするの!とくってかかり、病院を脱走
病院職員さんや警察官さんの手までわずらわせて 数時間後にやっと 河川敷を歩いている所を保護される事態となってしまいました。
帰宅した母は疲労困憊しており、腕や顔には引っかき傷と噛み付かれた跡 母の顔にまで噛み付いた歯型は頬を貫いていました
母だけでなく、担当医さんも看護師さんも 同じように引っかき傷や噛み付いて歯が食い込んだ傷が出来てしまったそうです。
弟君も帰宅しました
落ち着いているようでしたがやはり様子がおかしいので 話してみると、弟君は第四の人格 全てに無関心な本の虫 ヒロを生み出していました。
統合するどころか
新しい人格まで生んでしまった結果に
母は意気消沈し それから半年以上の間 炊事や家事、洗濯はもとより 弟君を病院へ連れて行く事も 買い物に出る事も出来ない抜け殻となってしまいます
弟君は口癖が「へぇーそうなんだ」の感情の乏しいヒロでいる時間がほとんどを占め 遊びにも行かず、学校にも隙を見てはいかない 本ばかり読んでいる状態
父はその状況から逃げるように 仕事が忙しい仕事が忙しいと ばかり言っていました。
私もそんな家が嫌で バイトに力を入れ この家を出ようと 貯金をはじめていました
家族の誰もが家族を見据えない みんながみんなを見て見ぬ振りし 無視しあっている状態
長く暗いトンネルの中に 引き込まれたようでした。
母の妹、私からみて叔母のエミ叔母様から呼び出されたのは ものすごく暑い夏の日でした。
母も弟君も父親も相変わらずな状態を憂いたのか叔母の家に久々に呼ばれ
顔を出しました
弟君は中学3年生、
進路や将来を考えないといけない時期に差し掛かりましたが 母も父親も三者面談すら行っておらず 当人である弟君も日常のほとんどをヒロで過ごし 変わらず本ばかり読んでいる状態でした。
病院での一件以来 時が止まったような家
草も生え放題で荒れていました
叔母様に現状を聞かれたので その事を話しし 私は短大を出たら家を出たい その為にアルバイトしている事 あの家にはいたくない事を叔母様に伝えました。
叔母様は一通り話を聞いてはくれましたが 家を出るのは反対で 私が家を出たら弟君はどうするのか?と聞いてきました。
大人しくて、心優しい弟君
明るくて、活発、面白いナナミちゃん
その二人ならみてあげれる事は出来るかもしれないけれど レンやヒロとは生活なんて出来ない
いつそうなるか分からない弟君を 姉弟だからといって 面倒を見る事が正直出来ないと伝えると
叔母様は 弟君の秘密 人格が分裂しはじめたわけを ゆっくりと話してくれました…。
家のお仏壇を見たことがある?と叔母様から聞かれましたが もちろん場所は知っており 気がついた時にお水を取り替えたりもしますが そんなにマジマジと見たことはありませんでした。
叔母様の話しでは
私が4才、弟君が2才の手前ぐらい時に 弟君からすると妹が生まれたそうです (私のその記憶がありません…)
21週目と、かなりの早産で生まれ 2日というあまに短い命だったそうです。
両親はとてもとても悲しみましたが 弟がまだ小さい事もあり 悲しんでばかりもいられないと一念発起したそうです
しかし、幼い私は母を 弟君と亡くなってしまった妹に取られるのが嫌で いなくなった事を喜び 弟君にも「いなくなれ、いなくなれ」と言っていたそうです
私の記憶にそんな事を言っていた覚えも 妹が生まれ記憶もありませんでしたが 叔母様の中ではそうやって繰り返し私が言っていたのが 弟君の人格が分裂したきっかけの一つと言われました
両親はそれがきっかけであると 私に責任を感じさせないように 叔母様や親戚にも口止めをしていたようです。
子供のやった事とはいえ ひょっとしたら 妹が亡くなったのも 弟君の心が壊れているのも 私がきっかけではないか?
その他の話は耳に入らず 放心状態で帰宅した私は お仏壇の前に座り、手を合わせてから 沢山ある位牌の中から比較的新しい ひときわ小さな位牌を手に取り 何気なく裏側を見て 頭をハンマーで殴られるような衝撃と 全身に鳥肌が立ちました。
その妹がナナミちゃんか
お位牌の裏には 亡くなった日付と共に 「高橋 奈々実」とありました。
初めて弟君の言動に母が質問した時に「ナナミちゃんと話しているの」と答えた時 母がギョッとした仕草をしたのも 父親がどうしてナナミちゃんを毛嫌いし遠ざけ、不機嫌になるのか 激怒した父親が弟君を踏み付けようとした時に母が弟君に覆いかぶさり 「私のせいだから 私が悪いから」とどうして言ったのか 長い月日の間の腑に落ちなかった部分
私の前では常に常に明るくて 元気な姿でナナミちゃんがいるのは 亡くなった事をよろこんだ幼い日の私に 必要と思われたいナナミちゃんの魂が弟君に入ったのかもしれません
弟君に繰り返し、いなくなれと伝えた為に 私に必要とされる自分を探した結果 弟君の人格が壊れてしまったのではないか?
家族が互いに感心を持たなくなってしまった 全てきっかけが私にあったかもしれない事実を知って 私は泣き崩れてしまいました
うわあ
泣き声が聞こえたのか母が「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてくれました
私は叔母様から話を聞いた事 位牌を見た事を伝え 全ての責任が私にある事を母に伝え 心から謝罪しましたが母は 「あなたのせいで弟君がこうなったわけじゃないから」と慰めてくれました
私は涙を流しながら2階に上がり 弟君の部屋を開けると ベッドで本を読んでる ヒロに
「こんな事は言った事は無いけれどナナミちゃんと変わって!」
と叫ぶと 弟君の眼球が痙攣し 今まで物を見るような目付きから にんまりともニッコリとも受け取れる優しい目付きなり
「どうしたの?お姉ちゃん?どうして泣いてるの?」
と ナナミちゃんが駆け寄って優しくハグをしてくれました
私は今まで知らなかった事や 幼い日の私がしてしまった事
それは幼心から出た過ちであって 今はそんな事を毛頭思ってもいない事
過去の私と、家族関係から無関心になった私を許して欲しいと ナナミちゃんに心から謝りましたが 途中でヒロへと変わってしまっていました。
スーパーめんどくさそうにヒロは教えてくれました
「ナナミは気にしていないよ」と
それでも、そういった事があった事 お前もいなくなれと言われた事を 弟君の記憶から遮断する為にナナミちゃんがいる事
記憶の共有化はしてあっても ナナミちゃんや他の人格が伺い知れて 弟君には覗けない領域に 私が起こしてしまった悲劇は隔離されている事
病院でレンが大暴れしたのも ナナミと弟君を統合すると その記憶が弟君から見れてしまうから レンが逃げ出し このままで3人格では生きていけないであろうと思い、ナナミが自分を産んだ事などを伝えてくれました。
「だからナナミと弟君を一つには出来ない。」
思いだせば ナナミちゃんの状態でも「押忍!」と男の子に近づくよう強要した空手の時にレンが生まれ 弟君とナナミちゃんを統合する時にもレンが二人を身を呈して不器用にも守っていたのかもしれません
私の浅はかな行為で 弟君の心や人生を壊してしまった
それをもっと小さな頃に私が知っていたら 私の心も壊れていたかもしれない
両親はその原因を隠しながら なんとかかんとか今日この日まで やってきたんだと思うと申し訳ないと同時に
ワタシはイモウトもオトウトもリョウシンすらも ワタシがコロシテシマッタ
そういう思いが頭をかすめ 闇に引きずりこまれそうでした。
起こしてしまった悲劇にさいなまれながらも 私は家族がもう一度、向き合えるようにするべく尽力しました
うっとうしい、ウザイと言われながらもヒロと話しては関係性を持ち 母任せにはせず、上手くはありませんが料理や得意ではありませんが掃除をして母を助け 父親には全てを知った事 何故、父親がナナミちゃんを嫌うのかは分かるけれど それも弟君であり 悪いのはナナミちゃんではなく私であると何度も話し合いました。
私は罪の意識からかもしれませんが 家族が向き合えるよう努力し その結果が出始めてはいました
会話が増え、家族で食事に行き 誕生日を祝い合う
でも少し遅かったようで 弟君の同級生達は進路が決まり 弟君だけが高校へは進学出来ない時期までかかってしまいました。
また、私のせいで弟君の人生が上手く進みませんでした
でもヒロは言います
「全ての計画は俺の頭の中にある しばらくはバイトをするが何も問題はない」
余りに自信たっぷりに話すため その計画を両親も私も聞かないまま 弟君は中卒として、社会に出ました。
その後のヒロの行動力は圧巻でした
自ら履歴書を持って、自転車で職業安定所に行き 当然ながら一昨日中学校を卒業した子を雇ってくれる所など無いはずが その日に面接を受け 二日後には病院の清掃などを受けおう会社で働きに行き始め 2週間後には「気に入られた」と 毎日同じ病院へ向かうようになり 翌月末に5万円と母の大好きな シューアイスを山ほど買ってきました
どうやらヒロは勤勉のようです
朝は同じ時間に起き、コーンフレークを食べ 身支度を整えると自転車で病院へ 夕方「疲れた」と帰ってきては 作業着を洗濯し、夕食後は部屋で何やら本を読み 休みの日は図書館へ向かう生活でした
物を言わないですし、全てに無関心のヒロがここまでやるとは思ってもおらず 両親も私もヒロと言う人格に感心していました。
数ヶ月後 たまたま代休で平日に家にいた父親とで こっそりとヒロである弟君が働く病院へ 働く姿を見に行き 閉口してしまう 驚愕の事実を知ります。
ってきり、ヒロが働いているものだと思っていましたが あの話し方、身振り手振り あのナヨナヨした感じ 極めつけに「あたしはぁ~」と話す姿
なんと作業着で病院で働いていたのは超クネクネ状態のナナミちゃんで ホウキをマイクがわりに キャンデーズ 年下の男の子を完璧な振り付けで歌っていました。
帰宅後ヒロに問い詰めるように聞くと
「道筋は俺が作った」
「病院も清掃員も女の職場だからナナミの方がいいに、決まってるし 事実、気に入られて専属的に使ってもらえている」
「そもそも俺は身体を使って働く事に向いていないし 俺が実働しているとも言っていない」
詳しく聞くと一人作業は弟君 ペア以上の作業はナナミちゃんでこなしている事が分かりました
どうやらヒロには自由に人格が入れ代われる バックドアのスイッチを持っており 自分がやりたくない事は 真面目な弟君かナナミちゃんにやらせる事が出来るとその時分かりました。
そのような事件があったり 盲腸で病院で倒れ 手術の時に麻酔の効きが悪かったのか パニクった弟君がレンになって暴れ出してしまったなどもありましたが 弟君は18才までその仕事をし その間に自動車免許まで取得しました。
余談ですが病院に清掃で働いている間に 弟君には二度彼女が出来ます
まぁ正確には弟君の彼女ではなく 二度ともナナミちゃんの彼女なのですが…
おそらくは弟君とヒロ、レンは色々な初めてを ナナミちゃんを介して経験したようです
ナナミちゃんが女の子が好きなのにも驚きました… てっきりナナミちゃんは男の子が好きなのだろうと思っていたので
「あたしは女として女の子が好き」
彼女が家に来たときには家族で顔を見合わせてしまいました。 それ以上の、ナナミちゃんが彼女となにをどうしているのかは 考えないようにしました。
18才になり 車の免許を取得した弟君(ヒロ)は 家族は反対をしましたが仕事を辞めてきます
そして古い軽自動車を買って来て スーツを着てはどこかに出かけて行き 戻って来てはパソコンの前から動かない日々が続きます
叔母様から連絡で分かりましたが 叔父さんが存命の頃に使っていた 亡くなってからもそのままにしてあった大きな倉庫を ヒロは叔母様から借り受け 何個も大きな段ボールが届いているそうです
叔母様の発案で 家族全員と叔母様で食事会をし その時に良く話を聞いてみるとヒロは
「勤めている以上は誰かを儲けさせ搾取され続ける 学歴がない以上は起業する他ない」 「人間が必ず必要な衣食住の内で誰でも出来るのは衣であると考えた」
ヒロは貯めたお金を使って、自分でアポを取り 交渉に出かけては卸してくれる会社と話しをして 家に戻ってはそれを販売するサイトを作っていると説明しました
そんなもの上手くいくはずもないと父親は馬鹿にしていましたが いざやりはじめると日々忙しく動きまわっているようでした
弟君とナナミちゃんが…
売っているのは 普通の服ではないらしく 普段は必要ないけれど ある時にはこれでないと仕方ない ウェットスーツのようなものを販売しているようですが 詳しくは説明されていません
以後20年
弟君はその仕事をし 株式会社になり 従業員さんを雇うまでになりました
その間 付き合った女性が ナナミちゃんを嫌がり ナナミちゃんに「俺」と言うように強要し レンになってしまったり 好きな子に解離性同一性障害が理解されず嫌われ 思い悩んだりした時期もありましたが この度、弟君もナナミちゃんもヒロもレンもその子が好きという 奇跡に近い人と出会い 紆余曲折はありましたが めでたく?デキ婚する事になりましたので この度、弟君の事を何かに残したいと たどたどしくも長々しいカキコミに至りました
はたして生まれてくる子は どの人格の赤ちゃんなのでしょう?
そこも気になる所ではありますが 私の弟君のお話は以上です
あなたの側に一人称が度々変わる人はいませんか?
その度に目が痙攣し会話が止まる人はいませんか?
解離性同一性障害さんとの生活は困難を極め 家族がバラバラになるときもあるでしょう
それでも一つ一つの人格に それぞれ心が備わっていると思います
魂だって一つの器に何個も備わっているのかもしれません
でも一つ一つに向き合わないで下さい 一つ一つに向き合い過ぎると 彼や彼女らに引き込まれてしまい 問題の本質が見えなくなります
愛情を持って接するが引き込まれないラインを保つ事で 問題点からブレる事なく対応出来ます
無理にどうこうするのではなく 経過を見守り 一人一人の意味合いを受け取ってあげて下さい
私の知らない人格が弟君の中にまだまだあるのかもしれませんが 一人として無意味な人格はないのだと思います
弟君だけなのかもしれませんが どの人格も「生きる」事に前向きで 生きるために必死で戦います
幸いにも一つの身体に一つの人格でいれるあなたは 生きる事に前向きですか?
色んなハンデを背負っていても 弟君に出来た事はきっとあなたにも可能です 頭の中で批判し反対する人格もいなければ 突然自分の身体を別の人格が支配する事もあなたにはないのですから
ありがとうございました。
泣いた
前に兄の話もあった
こんな綺麗に乖離してる例って幾つもあるもんかね
なんか考えさせられるな
色々な人生があるんやな
拝読させて頂きました
貴重な体験を書いて下さったことに感謝します。
ごちそうさまでした。
この2chスレまとめへの反応
なんでこんなウソつくの?
本当の多重人格なんて 見つかったら精神神経学会が騒ぎになる程のものです
それただの中二病 もしくは創作
酔った時とか、健常者でも記憶が無い行動あるから、多重人格が一慨に妄想とも言えんだろ。
そもそも精神異常者の行動が理解の範疇なら、彼らの犯罪防げるだろうに。
ただ本人の主観で色々決めつけてる部分は真実かしらんけど。