『リゾートバイト』5
Bを見た。薄暗くて分かりづらかったが、Bに気づいている気配はなかった。
Bには聞こえないのか?
そういえばBって呼吸音について言ってたっけ?もしかしてあれは聞いたことがないのか?それとも単に気づいていないだけか?
頭の中で色々な考えが浮かんだ。
すると硬直する俺の様子に気づいたBが、周りをキョロキョロと見回し始めた。
この状況の中で、神経が過敏にならないはずがなかった。俺の異変にすぐ気づいたんだ。
すると、Bの視線が一点に止まった。俺の肩越しをまっすぐ見つめていた。白目が一気にデカくなり、大きく見開いているのがわかった。
AもBの様子に気が付き、Bの見ている方を見ていたが何も見つけられないようだった。俺は怖くて振り返れなかった。
それでも、あの呼吸音だけは耳に入ってくる。
ソレがすぐそこにいることがわかった。動かず、ただそこで「ひゅーっひゅーっ」といっていた。
しばらく硬直状態が続くと、今度は俺達のいるおんどうの周りを、ズリズリとなにか引きずるような音が聞こえ始めたんだ。
Aはこの音が聞こえたらしく、急に俺の腕を掴んできた。
その音は、おんどうの周りをぐるぐると回り、次第に呼吸音が「きゅっ・・・・きゅえっ・・」っていう何か得体の知れない音を挟むようになった。
俺には音だけしか聞こえないが、ソレがゆっくりとおんどうの周りを徘徊していることは分かった。
Aの腕から心臓の音が伝わってくるのを感じた。Bを確認する余裕がなかったが、固まってたんだと思う。全員微動だにしなかった。
俺は恐怖から逃れるために、耳を塞いで目を瞑っていた。頼むから消えてくれと、心の中でずっと願っていた。
どれくらい時間が経ったかわからない。ほんの数分だったかも知れないし、そうでないかも知れない。目を開けて周りを見回すと、おんどうの中は真っ暗で、ほぼ何も見えない状態だった。
そしてさっきまでのあの音は、消えていた。
恐怖の波が去ったのか、それともまだ周りにいるのか、判断がつかず動けなかった。
そして目の前に広がる深い闇が、また別の恐怖を連れて来たんだ。
目を凝らすが何も見えない。
「いるか?」「大丈夫か?」の掛け声さえ出せない。
ただAはずっと俺の腕を握ってたので、そこにいるのが分かった。
俺はこの時猛烈にBが心配になった。Bは明らかに何かを見ていた。
暗がりの中で、Bを必死に探すが見えない。
俺は、Aに掴まれた腕を自分の左手に持ち直し、Aを連れてBのいた方へソロソロと歩き出した。なるべく音を立てないように、そしてAを驚かせないように。
暗すぎて意思の疎通ができないんだ。誰かがパニックになったら終わりだと思った。
どこにいるか全くわからないので、左手にAの腕を持ったまま、右手を手前に伸ばして左右にゆっくり振りながら進んだ。すると指先が急に固いものに当たり、心臓がボンっと音を立てた。
手に触れたそれは、手触りから壁だということがわかった。
おかしい、Bのいた方角に歩いてきたのにBがいない。
俺は焦った。さらに壁を折り返してゆっくりと進んだ。だがまた壁に行き着いた。
途方に暮れて泣きそうになった。
「Bどこだ」の一言を何度も飲み込んだ。
どうしていいかわからなくなり、その場に立ち尽くしたままAの腕を強く握った。すると、今度はAが俺の腕を掴み、ソロソロと歩き出したんだ。
まず、Aは壁際まで行くと、掴んだ俺の腕を壁に触らせた。
そしてそのままゆっくりと壁沿いを移動し、角に着いたら進路を変えてまた壁沿いに歩く。そうやっていくうちに、前を歩くAがぱたりと止まった。そして、俺の腕をぐいっと引っ張ると、何か暖かいものに触れさせた。
それは、小刻みに震える人の感触だった。
Bを見つけたと思った。
でもすぐ後に、(これは本当にBなのか?)という疑問が芽生えた。よく考えたらAもそうだ。ずっと近くにいたが、実際俺の腕を掴んでいるのはAなのか?
俺は暗闇のせいで、完全に疑心暗鬼に陥っていた。
俺が無言でいると、Aはまた俺の腕を掴み、ソロソロと歩き出した。
俺はゆっくりとついていった。すると、ほんの僅かだが、視界に光が見えるようになった。
不思議に思っていると、部屋にある隙間から少しだけ月の明かりが入ってきているのが目に入った。Aはそこへ俺達を連れて行こうとしているのだと思った。
何故気づかなかったのか、今思っても不思議なんだ。暗闇に目が慣れるというのを聞いたことがあったけど、恐怖に呑まれてそれどころじゃなかった。ほんとに真っ暗だったんだ。
とにかく、その時俺はその光を見て心の底から救われた気持ちになった。そしてAに感謝した。
後から聞いたんだが、
A「俺は見えもしなかったし、聞こえもしなかった。なんか引きずってる音は聞こえたんだけどな。でもそのおかげで、お前達よりは余裕があったのかも。」
と言っていた。
大した奴だって思った。
光の下に来ると、Aの反対側の手にBの腕が握られているのが見えた。月明かりで見えたBの顔は、汗と涙でぐっしょり濡れていた。何があったのか、何を見たのか、聞くまでもなかった。
夜は昼と違って、すごく静かで、遠くで鈴虫が鳴いていた。
俺達はしばらくそこでじっとしていた。
恥ずかしながら、3人で互いに手を取り合う格好で座った。ちょうど円陣を組む感じで。あの状態が一番安心できる形だったんだと思う。
そして何より、例え僅かな光でも、相手の姿がそこに確認できるだけで別次元のように感じられたんだ。
しばらくそうしていると、とうとう予想していたことが起きた。
Aが催したのだ。
生理現象だから絶対に避けられないと思っていた。Aは自分のズボンのポケットから坊さんに貰った布の袋をゴソゴソと取り出すと、立ち上がって俺達から少し離れた。
静寂の中、Aの出す音が響き渡る。
なんか、まぬけな音に若干気が抜けて、俺もBも顔を見合わせてニヤっとした。
その瞬間だった。
「Bくん」
AB俺(・・・)
一瞬にして体に緊張が走る。
するとまた聞こえた。
俺達がおんどうに入った扉のすぐ外側からだった。
「Bくん」
俺達は声の主が誰か一瞬で分かった。今朝も聞いた、美咲ちゃんの声だった。
「Bくんおにぎり作ってきたよ」
こちらの様子を伺うように、少し間を空けながら喋りかけてくる。抑揚が全くなく、機械のようなトーンだった。
Bの手にぐっと力が入るのが分かった。
「Bくん」
「・・・」
しばらくの沈黙の後、突然関を切ったように、
「Bくんおにぎり作ってきたよ」
「いらっしゃいませ~」
「おにぎり作ってきたよ」
「Bくん」
「いらっしゃいませ~」
「おにぎり作ってきたよ」
と同じ言葉を何度も何度も繰り返すようになった。
尋常じゃないと思った。
恐かった。美咲ちゃんの声なのに、すげー恐かった。
坊さんはおんどうには誰も来ないと俺達に言っていた。そしてこの無機質な喋り方だ。扉の外にいるのは、絶対に美咲ちゃんじゃないと思った。
気づくとAが俺達の側に戻り、俺とBの腕を掴んだ。力が入ってたから、こいつにも聞こえてるんだと思った。
俺達は3人で、おんどうの扉の方を見つめたまま動けなかった。その間もその声は繰り返し続く。
「いらっしゃいませ~」
「Bくん」
「おにぎり作ってきたよ」
そしてとうとう、扉がガタガタと音を出して揺れ始めた。
おい、ちょ、待て。
扉の向こうのヤツは扉をこじ開けて入ってくるつもりなんだと思った。俺は扉が開いたらどうするかを咄嗟に考えた。
(全速力で逃げる、坊さんたちは本堂にいるって言ってたからそこまで逃げて・・おい本堂ってどこだ)
とか。もうここからどうやって逃げるかしか考えてなかった。
やがてそいつは、ガンガンと扉に体当たりするような音を立てだした。無機質な声で喋りながら。
そしてそのまま少しずつ、おんどうの壁に沿って左に移動し始めたんだ。一定時間そうした後にまた左に移動する。その繰り返しだった。
(何してるんだ・・?)
不思議に思っていると、俺はあることに気づいた。俺達のいる壁際には隙間が開いている。そしてそいつは今そこにゆっくりと向かっている。
(もし隙間から中が見えたら?)
(もし中からアイツの姿が見えたら?)
そう考えると居ても立ってもいられなくなり、俺は2人を連れて急いで部屋の中央に移動した。
移動している。ゆっくりと、でも確実に。
心臓の音さえ止まれと思った。
ヤツに気づかれたくない。
いや、ここにいることはもう気づかれているのかもしれないけど。
恐怖で歯がガチガチといい始めた俺は、自分の指を思いっきり噛んだ。
そして俺は、隙間のある場所に差し掛かったそいつを見た。見えたんだ。月の光に照らされたそいつの顔を、今まで音でしか感じられなかったそいつの姿を。
真っ黒い顔に、細長い白目だけが妙に浮き上がっていた。
そして体当たりだと思っていたあの音は、そいつが頭を壁に打ち付けている音だと知った。
そいつの顔が、一瞬壁の隙間から消える。外でのけぞっているんだろう。そしてその後すぐ、ものすごい勢いで壁にぶち当たるんだ。
壁にぶち当たる瞬間も、白目をむき出しにしてるそいつから、俺は目が離せなくなった。金縛りとは違うんだ、体ブルブル動いてたし。
ただ見たことのない光景に、目を奪われていただけなのかも知れないな。
あの勢いで頭を壁にぶつけながら、それでも淡々と喋り続けるそいつは、完全に生きた人間とはかけ離れていた。
結局、そいつは俺達が見えていなかったのか、隙間の場所でしばらく頭を打ち付けた後、さらにまた左へ左へと移動していった。
俺の頭の中で、残像が音とシンクロし、そいつが外で頭を打ち付けている姿が鮮明に想像できた。
正直なところ、そいつがどれくらいそこに居たのかを俺は全く覚えていない。残像と現実の区別がつけられない状態だったんだ。
後から聞いた話だと、そいつがいなくなって静まりかえった後、3人ともずっと黙っていたらしい。
Aは警戒したから。
Bは恐怖のため動けなかったから。そして俺は残像の中で延長戦が繰り広げられていたから。
そんでAが俺を光の場所へ連れていこうと腕を掴んだ時、体の硬直が半端なくて一瞬死んだと思ったらしい。本気で死後硬直だと思ったんだって。
BはBで、恐怖で歯を食いしばりすぎて、歯茎から血を流してた。
Aだけは、やっぱり姿を見ていなかった。
あと、そいつはそこから遠ざかって行く時カラスのように「ア゛ーっア゛ー」と奇声を発していたらしい。その声は、Aだけが聞いていたんだけど。
そいつの2度の襲来によって、その後の俺達の緊張の糸が緩むことはなかった。
ただ、神経を張り巡らせている分体がついていかなかった。みんな首を項垂れて、目を合わすことは一切無かった。Bは、催したものをそのまま垂れ流していたが、Aと俺はそれを何とも思わなかった。
あんなに夜が長いと思ったのは生まれて初めてだ。憔悴しきった顔を見たのも、見せたのも、もちろん人でないものの姿を見たのも。何もかも鮮明に覚えていて、今も忘れられない。
おんどうの隙間から光が差し込んできて、夜が明けたと分かっても、俺達は顔を上げられずそこに座っていた。雀の鳴き声も、遠くから聞こえる民家の生活音も、すべてが俺の心臓に突き刺さる。ここから出て生きていけるのか、本気でそう思ったくらいだ。
本格的に太陽の光が中に入りこんできた頃、遠くからこっちに近づいてくる足音が聞こえた。俺達は完全に身構え体制に入った。足音はすぐ近くまで来ると、おんどうの裏へ回り入り口の前で止まった。
息を呑んでいると、ガタガタっと音がし、「キィーッ」と音を立てて扉が開いた。
そこに立っていたのは、坊さんだった。
坊さんは俺達の姿を見つけると、一瞬泣きそうな顔をして、
坊「よく、頑張ってくれました」
と言った。
あの時の坊さんの目は、俺一生忘れないと思う。本当に本当に優しい目だった。
俺は、不覚にも腰を抜かしていた。そして、いい年こいてわんわん泣いた。
坊さんは、俺達の汗と尿まみれのおんどうの中に迷わず入って来て、そして俺達の肩を一人一人抱いた。
その時坊さんの僧衣?から、なんか懐かしい線香の香りがして、(ああ、俺達、生きてる)って心の底から思った。
そこでまた俺子供のように泣いた。
しばらくしても立ち上がれない俺を見て、坊さんはおっさんを呼んできてくれた。そして2人に肩を抱えられながら、前日に居た一軒家に向かった。
途中、行く時に見た大きな寺の横を通ったんだが、その時俺達3人は叫び声を聞いた。低く、そして急に高くなって叫ぶ人の声だった。
家の玄関に着くと耳元でAが囁いた。
A「さっきのあれ、女将さんの声じゃね?」
まさかと思ったが、確かに女将さんの声に聞こえなくもなかった。だが俺はそれどころじゃないほど疲れていたわけで。
早く家に上げて欲しかったんだが、玄関に出てきた女の人がすげー不快そうに俺達を見下しながら、「すぐお風呂入って」って言うんだわ。
まーしょうがない。だって俺達有り得んくらい臭かったしね。
そして俺達は、3人仲良く風呂に入った。まあ怖かった。いきなり一人になる勇気はさすがになかった。
風呂を上がると見覚えのある座敷に通され、そこに3枚の布団が敷いてあった。
「まず寝ろ」ということらしかった。
ここは安全だという気持ちが自分の中にあったし、極限に疲れていたせいもあった。というか、理屈よりまず先に体が動いて、俺達は布団に顔を埋めてそのまま泥のように眠った。
俺は眠りに入る中で、まったくもってどうでもいいことを思った。(起きたらあいつらに、俺達が帰るって電話しなきゃな。)
旅行の準備満タンでスタンバイする友達2人は、俺達が今こうして死にそうな思いをしていたことを知らない。もちろん、旅行計画がオジャンになることも。
そういえば、おんどうから出る時俺はBに聞いたんだ。
俺「B、もう、見えないよな?」
するとBは、確かな口調で答えた。
B「ああ、見えない。助かったんだ。ありがとう」
おれはその最後の一言を聞いて、Bが小便を垂らしたことは内緒にしておいてやろうと思った。
俺達は助かったんだ。その事実だけで、十分だった。
ーーー
その後目を覚ました俺達は、事の真相を坊さんに聞かされることになる。そして、人間の本当の怖さと、信念の強さがもたらした怪奇的な現実を知るんだ。
Bの見たもの、俺の見たもの、Aの聞いたもの。それを全て知って、俺達は再び逃げ出す決心をする。
今まで読んでくれた人たち、本当にありがとう。自分でもこんな長文になるとは思ってもなかった。
沢山の期待がある分、それに沿えない結果だったかもしれないけど、話を湾曲させたくなかったからそのまま書かせてもらった。
長すぎるのもなんなんで、一応ここで完結にしておく。
これから先は、事の真相を書くんで、本当に気になる人だけ読んでくれ。
あの後、俺達は死んだように眠り、坊さんの声で目を覚ました。
坊「皆さん、起きれますか?」
特別寝起きが悪いAをいつものように叩き起こし、俺達は坊さんの前に3人正座した。
坊「皆さん、昨日は本当によく頑張ってくれました。無事、憑き祓いを終えることができました」
そう言って坊さんは優しく笑った。
俺達は、その言葉に何と言っていいか分からず、曖昧な笑顔を坊さんに向けた。聞きたいことは山ほどあったのに、何も言い出せなかった。
すると坊さんは俺達の心中を察したのか、
坊「あなたたちには、全てお話しなくてはなりませんね。お見せしたい物があります」
と言って立ち上がった。
坊さんは家を出ると、俺達を連れて寺の方に向かった。
石段を上る途中、Bはキョロキョロと辺りを警戒する仕草を見せた。
それにつられて俺も、昨日見たアイツの姿を思い出して同じ行動を取った。
それに気づいた坊さんは、俺達に聞いた。
坊「もう大丈夫のはずです。どうですか?」
B「大丈夫・・何も見えません」
俺「俺も平気です」
その返事を聞くと坊さんはにっこりと笑った。
大きな寺に着くと、ここが本堂だと言われた。坊さんの後ろに続いて寺の横にある勝手口から中に入り、さっきまで居た座敷とさほど変わらない部屋に通された。
坊さんは俺達にここで少し待つように言うと、部屋を出て行った。Bは落ち着かないのか貧乏揺すりを始めた。
暫くすると、坊さんは小さな木箱を手に戻って来た。
この2chスレまとめへの反応
読む前に言っておきますが話は長いと思います?
ご了承の上で読んでください??
これは去年の12月ごろに体験した話です。この頃の自分は歌うことが好きで、よく友人を連れ、カラオケに行っていました。そこのカラオケ店は近場でよく行くので仲の良い店員も数人いました。
そして、とある日の深夜にカラオケオールをしようという話になり自分を含め3人でカラオケに行きました。
店に着くとなんだか重たい空気を感じました。でも、その時の自分は夜にカラオケ行くこと自体が初めてだったし、夜間帯の店員は初めて見る顔触れだから雰囲気が違うのではないか?と思いあまり気にかけていませんでした。
そして部屋を取り、友人と歌っていると部屋に着いある電話が突然鳴り出し、出て見ると、「店員さんがどうかなさいましたか?」と訪ねてきた。
こちらからは一切電話をかけてはいないし、触れてもいない。
「いえ、かけてませんよ?」というと、「そうですか…」と言って電話を切った。
そして、また電話がかかってくる。
今度はどうしたのだと思い、出てみると急に店員ではない、声で「逃げて!」と言い放たれて電話が切れた。
なんだか怖くなった自分は友人に帰ろうと言い、店を飛び出そうとした。すると、突然、奥の部屋から扉が勢いよく開く音と叫び声が聞こえ、店員が包丁を片手に追いかけてきた。
わけがわからない自分は必死で走り店を飛び出し、大通りに出た。
振り返ると、さっきの店員はいなくて、とりあえず友人の家に行こうという話になった。
その時はまだ未成年で親が厳しく泊まると嘘をつき外に出ていたのと深夜2時を回っていたこともあり、交番へは駆け込めなかった…
そして友人宅で3人で怯えながらも夜を明かした。
それからしばらくはカラオケに行く事もなく、行くとしても少し遠いカラオケ店に行っていました。
ですがなぜかまた行こうという話になり、久々にそこの店を訪れました。あの頭のおかしい店員は何処にもいませんでした。それからはまた通うようになったのですが、1番仲の良かった店員の姿をここしばらく見ていなかったことに気が付き、他の仲の良い店員に聞いて見たところ。
その人は夜勤に移ったそうだった。だがある日、強盗に襲われその強盗の持っていた包丁で刺され、亡くなったそうだ。
犯人はその後捕まり、そしてその時に彼が放った一言が「あの3人組の男を殺さなくては」だったそうだ。
その時、私は気がついた。私達を接客していた店員こそが強盗だったのだと。そしてもう一つ気にかかったのがあの電話だった。今思い返せば、逃げて!と電話で言ってくれた人はその1番仲の良かった店員の声に似ていたような気がした…
そのカラオケ店は今は取り壊されパチンコ屋に変わってしまっているが、その時のことは今でも鮮明に覚えている。
9のは今までの事故の犯人が少女てことか
コメントにちょこちょこアスペルガーがいるよね。怪談話に理路整然を求めるって冷めるわよ