絶滅危惧の高級貝“タイラギ”、養殖技術確立で復活へ
絶滅危惧の高級貝“タイラギ”復活へ
皆さんはタイラギを知っていますか?
40センチはあろうかという巨大な黒色の高級貝です。刺身にして食べると、うまみが口いっぱいに広がります。しかし、最近は漁獲量が激減して最盛期の数百分の一に減っています。
こうした中、広島県尾道市にある国の研究機関が、半世紀以上、実現できなかったタイラギの養殖に国内で初めて成功したのです。成功のワケはなんだったのでしょうか? 養殖研究の最前線を取材しました。 (広島放送局記者 寺西源太)
◇ 絶品“タイラギ”料理
まずは、タイラギを味わおうと、私は広島市中区にある貝料理専門の居酒屋を訪れました。目の前に表れたのは、私の顔より大きな巨大な貝殻。
驚く私を横目に、料理人が貝を開けると、中には、真珠のように光輝く白い貝柱が。軽く火であぶって刺身で食べると、濃厚な甘味とうまみがトロリと口いっぱいに広がり、天にも昇る気持ちになりました。
値段は、1つ1500円となかなかのもの。料理人の話では、1キロ6000円前後で取り引きされているといいます。日によっては、市場に出ないこともあるということです。
タイラギは昭和30年代には、瀬戸内海や有明海を中心に国内の海に広く生息していました。しかし、漁獲量は今や最盛期の数百分の1以下に激減。国内で最も漁獲量が多かった有明海では、保護のため5年連続で休漁。
環境省はレッドデータの準絶滅危惧種に指定し、事態は深刻です。生息場所の干潟の開発や、海中の酸素不足など、さまざまな原因が指摘されていますが、専門家の間でもはっきりとしたことはわかっていません。
http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_0821.html?utm_int=tokushu-new_contents_list-items_003&utm_int=detail_contents_news-link_001
◇ 国内初!養殖技術を確立
私たちがタイラギを当たり前のように食べることは、もうできないのでしょうか?
そんな心配を打ち消してくれるかもしれない研究が、広島県尾道市にある「水産研究・教育機構瀬戸内海区水産研究所」で進められています。半世紀以上にわたって誰も実現できなかった、タイラギの養殖技術の開発に、ついに成功したというのです。
早速、養殖されたタイラギを見ようと研究所を訪れると、水槽には卵からかえって1年で20センチほどに育ったおいしそうな… ではなく、立派なタイラギがたくさんいました。
取材の対応をしてくれた研究グループの代表を務める兼松正衛さんに、ここに至るまでの苦難の道のりを振り返ってもらいました。
◇ 0.001%からのスタート
タイラギの減少に強い危機感を持った兼松さんは、数を増やして生態系を元に戻すことと、タイラギを新たな水産資源として普及させることを目標に研究を続けてきました。
しかし、水温や餌などに細心の注意を払って育てても、スタート当初は、生き残る割合はたったの0.001%。ほぼ壊滅状態でした。卵からかえったばかりの”幼生”と呼ばれる段階で、ほとんどが死んでしまったのです。
◇ 一体なにが悪いのか?
水槽を見ていた兼松さんはその原因が、水の流れを発生させる、エアポンプの泡がタイラギの成育を邪魔していたことを突き止めました。貝の養殖では、当たり前のように使われているポンプですが、 タイラギの幼生は粘着性が強いため、ポンプから出る泡にくっついてしまうのです。泡とともに水面にいったん浮かび上がってしまうと、自力で沈むことができなくなり、餌のプランクトンを食べられず死んでしまったのです。
そうならば、とポンプの代わりに思いついたのがスクリュー式の装置でした。高速で回転するスクリューが泡をださずに水流を起こすため、幼生が水面に浮かび上がることはなくなりました。ところが、別の問題が発生。タイラギの幼生たちが、スクリューに巻き込まれて、次々と死んでしまったのです。
◇ 半世紀に及ぶ挑戦がついに!
壁にぶちあたった兼松さんが試行錯誤の末に考案したのが、回転プロペラ装置でした。ゆっくりと回転するプロペラは、タイラギの幼生を巻き込むことなく静かに水流を起こします。 さらに10分間隔で水面に水を噴射させて、水面に浮かび上がってしまった幼生を水中に戻す工夫もほどこしました。
その効果は絶大で、当初は1つの水槽で1500個体ほどしか生き残れなかった幼生が、今では30万個体までに増えて、効率は200倍にアップしたのです。 半世紀にわたる苦難の道のりがようやく開け、国内で初めて養殖技術の確立に成功した瞬間でした。
さらに私が取材に訪れたとき、ふと見た水槽がピンク色に染まっていました。研究所の人たちは興奮気味に、「タイラギの産卵の瞬間です!」と教えてくれました。
それもそのはず、タイラギの産卵もコントロールすることが非常に難しく、産卵の様子をテレビカメラで撮影したのはこれが初めてとのことでした。貴重な瞬間を目にして、早く立派に大きくなってほしいという思いを強めました。
http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/still/biz_0821_07_sanran.jpg
◇ 目指せホタテ貝
広島県の研究施設で確立された養殖技術。商業ベースに乗せるため、去年からは広島県以外の大分県や香川県などでも養殖試験が始まっています。今のところ順調に成長しているということです。
研究グループの兼松正衛さんは「短期間でよくここまでできたという感慨があります。数年のうち、遅くとも10年以内に、養殖を実現させるのが希望です」と意気込んでいます。
皆さんが、今、当たり前のように食べているホタテも、実は、養殖技術が確立されていなかった昔は、市場に出回りづらい高価な水産物でした。ところが、養殖に成功したことで、身近な食材に一変しました。
絶滅のおそれもあるタイラギが、ホタテのように、当たり前のように食卓に上がる日はそう遠くないかもしれないと、今回の取材で感じました。研究所の次なる成果に期待したいと思います。
広島放送局
寺西源太 記者
平成28年入局
現在 福山支局
以下、2chの反応
1年で20センチって凄いなw
昔は東京湾にもいたが絶滅
図鑑で見たらわかりにくいが結構でかい
一度も食べたこと無いかも 養殖が出回ったら食べてみたいなぁ
養殖するとなるとスペースに限りがあるから稚貝の段階で発育のいいのが選別されるんだろうけど 落選した稚貝は殺さずに海に放流してあげてほしい
無駄にしないであげてくれ
バカ貝のことだよな?
>>47
バカ貝はアサリ・ハマグリ系列 こっちはカラス貝系列
海に潜ると海底に刺さってるよね 高級貝だったのか
タイラギは貝柱をとった残りの貝の身の方が美味い。味噌汁にすると最高!
タイラギを腹一杯平らげたい
若いときにはこれの価値がたぶん分からないだろうけど ある程度口が肥えたらホタテより上品な旨味があるのが分かる
大衆には受けないだろうけど日本人に売まれてよかったと思う食材だよ
プロペラの形、なんか見覚えが 子供の時良く遊んだ奴だよな
諫早湾の特産だったのに干拓したら全く取れなくなった貝か
人類を絶命から救う貝だ
食糧自給率を問題にする国なんだから、満腹になるものを重要視しろ。
つか帆立貝柱の方がうまいよ
>>14
まともなの食べたことがないのではないかな タイラギの方が味わいが濃い
干し貝柱は絶品
めちゃくちゃ旨そうだなww
タイラギなんか食べたの数年前だな しかも小振りの
貝柱美味しそう
和製ムール貝の頂点だすなぁ。巨大だから逆に個体数は少なく、環境の変化には弱い
今度こそ技術の流出には気を付けろよ
>>22
報道しちゃったから無理でしょ
売ってるのは韓国産が多いな
>>26
見たことないが
>>43
ほとんどが韓国産と標示されている。 前は佐賀産など北部九州のがほとんどだったが長崎県の諌早湾埋め立て以降、今や国産をみるのは稀。
>>26
岡山産も大きいよ
タイラギなんて、わんさかいるがな…。
知〇半島に住んでるけど。
タイラギ貝のヒモは酢醤油で食べるともの凄い精力剤
タイラギの貝柱が本当の貝柱って食通の人は云う
カキよりタイラギの量産化はよ
海の生態系破壊をどうにかしないと焼け石に水だろ
このままだと、すべての海産物を養殖することになる
この2chスレまとめへの反応
他は知らないけど、伊勢湾内にはいるよ
ただ、エイが結構増えてるし、アサリがいなくなったりする現象が起きたりしているから絶対安全とはいえない所が怖いよね
ちょっと前だと、海岸掘ると小さい個体見つけれたんだよね
帆立が養殖ってことさえ知らなかったorz
NHKはじめとして、テレビ局は「次はこれを盗め」と南鮮に教えてやってるんだぜ?
知多・・・じゃないよな、知床かな?