【科学】「昆虫を食べたトカゲを食べたヘビ」の化石発見 研究者「驚異的な化石」
4800万年前の食物連鎖の証拠、「驚異的な化石」と研究者、ドイツ
およそ4800万年前、いまのドイツのメッセル採掘場にあたるところで、イグアナと近縁のトカゲが昆虫を見つけて食べた。
ところがその直後、パレオピュトン・フィシェリ(Palaeopython fischeri)というボア科の若いヘビに頭から丸のみにされてしまった。
私たちがこのトカゲの不運を知ることができたのは、トカゲを食べたヘビもまた、とんでもなく運が悪かったからだ。
当時、この場所には深い火山湖があった。湖の水には毒性があり、大量の二酸化炭素を吐き出すこともあったため、水生動物だけでなく、近くにいた鳥なども窒息死することがあったと考えられている。
化石のヘビが湖に落ちて死んだのか、窒息死したのかは分からない。いちばんありそうなのは湖の近くで死んで落ちたという筋書きだ。
ただし、ヘビがトカゲを食べてからせいぜい2日以内であり、その死骸が水中に落ちて湖底に横たわり、 自分が食べたトカゲや、トカゲが食べた昆虫ごと、完璧な状態で堆積物に埋もれていったことははっきりと分かっている。
おかげで、ロシアのマトリョーシカ人形やアメリカのターダッキン(ダックの中にチキンを詰め、そのダックを七面鳥の中に詰めて焼いた料理)の古生物学バージョンとも言える、非常にめずらしい化石ができあがり、このほど科学誌「Palaeobiodiversity and Palaeoenvironments(古生物多様性と古環境)」誌で報告された。
古代の食物連鎖の3つの階層を閉じ込めた脊椎動物の化石は、ほかに1つしか見つかっていない。
「私の残りの学者人生のすべてを賭けて探しても、こんな化石に再び出会えることはないでしょう。それほどめずらしいものなのです。本当に驚きました」
と言うのは、化石の分析を行ったドイツのゼンケンベルク自然博物館研究機構の古生物学者で、ナショナル ジオグラフィック協会/ウェイト助成金プログラムの支援を受けているクリスター・スミス氏だ。
英ケンブリッジ大学動物学博物館の学芸員で、古代爬虫類の専門家であるジェイソン・ヘッド氏は、今回の研究には関与していないが、
「こんなふうにヘビの腸のなかに食物連鎖の階層の記録が見られるなんて、本当に素晴らしい」
と言う。
ヘビが広がった歴史を書き換える可能性も
スミス氏らにとって、この化石は「珍品」以上のものだ。ヘビの体内のトカゲと昆虫を発見したCTスキャンでは、ボア科のヘビの食性についてのある傾向も裏付けられた。
論文の共著者で、アルゼンチン国立科学技術研究会議の古代のヘビの専門家であるアグスティン・スカンフェルラ氏によると、ボア科のヘビは年齢とともに餌の好みが変化する。若いうちは小型のトカゲや両生類を好んで食べるが、成体になると、哺乳類、鳥類、さらにワニなどの大型爬虫類を含むより大きな餌を食べるようになるのだ。
4800万年前の若く美しいこのヘビは、いまの若いボア科のヘビと同じように、小型のトカゲを好んでいた。
「この化石は、ヘビの加齢に伴う好みの変化の最古の証拠なのです」
とスカンフェルラ氏。
パレオピュトン(Palaeopython)とニシキヘビ(python)は、名前は似ていても、実はあまり近い種ではない。ヘッド氏は、この化石がパレオピュトンの広がりを定義するのに役立つはずだと考えている。
「この化石は、ボア科のヘビの生物地理学について、興味深い新事実を教えてくれます」と彼は言う。
「パレオピュトンの進化的位置付けが明らかになれば、ヘビの拡散の歴史は大きく書き換えられることになるでしょう」
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/090900338/
以下、2chの反応
なんなのそのマトリョーシカ(笑)
部屋とワイシャツと化石?
愛しさを食べた切なさを食べた心強さ
みたいなもんか
>>5
ちょっと惜しいかな
そんなに凄いのこれ?
ターダッキン(ダックの中にチキンを詰め、そのダックを七面鳥の中に詰めて焼いた料理)
こんな料理があった事の方が驚き
牛丼を食べた人間を食べた熊の化石とかならこれから数万年後の日本で・・・
結局何の化石が見つかったの
ヘビーローテーションの語源である
この2chスレまとめへの反応
しかし、よく面白いタイミングでタヒんで
化石になったもんだよなぁ、このヘビ。
このヘビも、まさか4800万年年後に
インターネット上で自分の姿が晒されるとは
考えてもいなかったろうねぇ?